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第23回 ファランクス・フォーラムを開催しました 2015.03.06

2015年2月25日(水)19:10より第23回 ファランクス・フォーラムを開催しました。


参加したのはファランクス東京本社スタッフ48名。また、京都ラボ、沖縄支社に向けてgoogle hangoutによる実況中継も行いました。

今回ゲスト講師を務めていただいたのは株式会社マイクロアド プロダクト開発部 マネージャー 、天明 ルイス 栄一郎氏。





天明 ルイス 栄一郎氏プロフィール

東京生まれ、ラテン育ちのハーフコロンビアンジャパニーズ。幼少期をコロンビ アで過ごし、小・中・高校と日本に滞在。大学以降北米に在住し、フリーランス でグラフィックデザインに従事。帰国後、MicroAdに入社し、現職。 MicroAd BLADEの商品企画・設計・広告効果改善のプロダクトマネジメントか ら、国内外のパートナーとのビジネスディベロップメントまで幅広く手がける。  

  今回は「アドテクノロジー基礎講座 ~背景から読み解くアドテクの存在意義と現状~」というテーマで、アドテクの基礎概念、具体的なサービスの種類や特徴、スマホ市場におけるアドテクの課題について解説していただきました。


講演概要

アドテクとは?
ちょっと突っ込んだアドテクの話
DSP
SSP
DMP
スマホの普及と焦るアドテクプレイヤー
MicroAdの戦略
 


アドテクとは?

アドテクとは、アド(広告) + テクノロジー(技術)の略で、ディスプレイ広告を中心とした 「テクノロジーを駆使した広告」の総称です。

バナー広告表示をつかさどるテクノロジーの発達が、ディスプレイ広告にパラダイムシフトをもたらしました。
それは、たとえば証券マンがインターネットトレードに、旅行代理店がネット予約システムに取って代わられようとしているように、
枠の買い付け”だった広告が、それを見る”人の買い付け”に変化 してきているのだそうです。
つまり、これまで「どのような属性のオーディエンスの多いメディアの枠」を買い付けるかが中心だった議論が
「どういった属性のオーディエンスに」届けるか、という議論が中心になってきたということなのです。

RTBのインパクト
そうしたパダライムシフトを支える仕組みの一つがRTB(Real Time Bidding)です。
バナー広告の1インプレッション(表示)に対してリアルタイムに買い付けを行う仕組み。

1インプレッションに対して、多数の掲載希望者が都度入札を行い、最も高い入札者がインプレッションを勝ち取るオークション方式です。

RTBの普及により、「だれが閲覧しているか」を考慮した上で広告枠はインプレッションごとに取引されるようになったのです。






このことによりターゲットとしたいユーザーにのみ広告配信ができるようになったと言えます。

反応率が高いと想定されるユーザーに広告配信できるので、より高い広告効果が見込めるようになったわけです。


DSPについて

DSP とはDemand-Side Platformの略で、ディスプレイ広告の配信を行うツールです。
ターゲティングや配信先の指定により、必要なインプレッションのみ買い付けができ、また複数の広告ネットワークを横断した配信ができます。
グローバルで最も利用率の高いと言われているのは、DBM(Google)で、国内では、MicroAd BLADE(株式会社マイクロアド)が普及率No.1で、ブランディング目的の広告主によく利用されているFreak Out(株式会社FreakOut)なども有名です。

SSPについて

SSP はSupply-Side Platformの略で、媒体側の収益を最大化させるためのプラットフォーム。

複数のアドネットワークの配信を一元管理し、最も収益性の高いアドネットワークに切り替えて広告買い付けを行う仕組みを実現します。
国内の代表的なSSPサービスとして、YieldOne(株式会社プラットフォーム・ワン)、AdFunnel(マイクロアド)、Fluct(株式会社adingo)などがあります。

SSP サービスとしては、Googleがともかく大きなシェアを誇っていて、Googleがやらないことを各社が行う形になっていて、隙間産業化の傾向が顕著になってきています。



DMPについて
DMPはData Management Platformの略で、天明氏によれば「人のデータを管理する仕組み」。

より具体的には、自社サイトのログデータやインターネット上のさまざまなサーバーに蓄積されるビッグデータやなどを管理、分析することで「より具体的に○○なユーザーに広告を打ちたい」というニーズに応えていくことができるようになります。

DMPは自社データに加え、外部データを統合して、管理、分析するのが基本。

ただし、DMP単体ではマネタイズは難しく、マネタイズのためにはDSPと連動する必要があります。




DMPは、大きく以下の4つ種類に分けられます。

■Private DMP サイト内閲覧情報と登録会員情報などデータ取得元に付随するDMP
■CRMツール   Webに関係なく、顧客管理をすることができるツール。

扱うデータの種類としては、電話番号やメールアドレスに紐づく個人情報、さらに問い合わせ回数、サービス利用回数など。

■DSP付随のDMP    DSPと直結しているため、データの活用シーンがすぐにできる。

扱うデータの種類はWebサイトから取得できる情報が中心。

■Public DMP (データアグリゲーター型DMP)

さまざまなデータソースからデータを取得し、加工、販売するデータをアグリゲート(転売)する事業者
 


スマホの普及と焦るアドテクプレイヤー

今回は、所属会社である株式会社マイクロアドのサービスのスマートフォン領域での現状と課題についても語っていいただきました。

 課題1:iOSのCookie問題 iOSではサードパーティーのParty Cookieが使えないという大きな壁がたちはだかっている。
そのため、ターゲティングが売りのDSPが活躍できるのはAndroidのみに限定されてしまっているそうです。

 課題2:アプリ内の枠の存在

また、スマホとともに大きく普及しているアプリ内の広告枠では、そもそもCookieが使えない。

SDKを作っても入れてもらえない、といった大きな課題があるそうです。



 


課題の打開策

詳細を記載するのは、ここでは控えますが、
上記の2つの課題に対してマイクロアドの天明氏のチームは既に対策を進めていて、
今後はiOSやアプリ内での広告配信に対応していける見込みとのことでした。

 
おわりに

今後、ファランクスはアドテクの分野に踏み込んでいくことを決めていますが、
その直前のタイミングで、
実際に開発を手がけている社外の担当者から具体的なお話を聞かせていただき、
きわめて貴重な学習の場となりました。


 


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