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第27回ファランクス・フォーラムを開催しました
2016.02.16
2016年2月10日(水)19:20より第27回 ファランクス・フォーラムを開催しました。参加したのはファランクス東京本社スタッフ30名と社外からのお客様1名。また、国内拠点2箇所(京都ラボ、沖縄支社)に向け中継を実施しました。
今回ゲスト講師を務めていただいたのは株式会社fluct取締役の小澤 昇歩氏。
小澤 昇歩氏(こざわ・しょうほ)氏プロフィール
株式会社fluct 取締役
2007 年4月に株式会社ECナビ(現:株式会社VOYAGE GROUP)に入社。2008年1月ア ドテクノロジー関連事業の立ち上げにエンジニアとして参画。同年6月に子会社 化し株式会社adingo(現:株式会社fluct)設立。以降同社の事業開発を担当。 SSP「fluct」、DMP「cosmi」の責任者を歴任し、2010年より現職。技術者と事業者の2つの顔を持ちながら、新しい事業開発を推進する。 現在はSSP事業ビジネス戦略管轄に加え、新規事業開発、マーケティング・PR、海外事業を担当。
今回は「DMP超入門」というテーマで、DMPとは何か、通常のDMPとプライベートDMPとの違いは何か、DMPをどのようにビジネスにおいて活用していける可能性があるかについて、さまざまな具体的事例を交えて語っていただきました。
ファランクスにおけるDMP
DMPとは「Data Management Platform(データ マネジメント プラットフォーム)」の略で、簡単に説明すると「インターネット上に蓄積された様々な情報データを管理するためのプラットフォーム」のことです。ファランクスででもDMPを保有しており、今後より具体的に活用していくうえでのヒントにしたいと小澤さんに今回、ご登壇いただきました。
2つのDMP
DMPには大きく分けて二つのものが存在します。一つは、オープンなDMPであり、もう一つはプライベートなDMPです。
オープンDMP
オープンDMPは、さまざまなデータ提供企業が保有しているWebサイト訪問ユーザーの行動履歴、年齢・性別などの属性情報、興味関心・嗜好性等など外部のオーディエンスデータを蓄積・管理するプラットフォーム。自社だけでは把握できないさまざまな情報や属性を取得していくプラットフォームです。
プライベートDMP
「プライベートDMP」は、上記のオープンDMPが扱う外部データと、企業独自のマーケティングデータ(購買履歴や行動履歴、ユーザープロファイル、興味関心、各種プロモーションの結果等)を組み合わせて蓄積・管理をするプラットフォームのことを指します。
slideshare上に公開されている小澤氏のスライド
DMPの機能
DMPの機能は蓄積・分類・活用の大きく3つのフェーズに分けられます。
「蓄積」した情報をもとに、ユーザーを各セグメントに「分類」した上で、マーケティングなどの施策に「活用」していくのが大きな流れです。
たとえば、コンタクトレンズを販売するECサイトを保有する企業でのDMP活用シーンをイメージしてみましょう。
自社サイトにアクセスしたユーザーの中から、送料確認ページまでいったものの、最終的に購入に至らなかったユーザーを洗い出します。このユーザーは、コンタクトレンズを購入する強い意欲はあったものの、送料が高いと感じて購買アクションをしなかった可能性が高いという仮説が成り立ちます。そうしたユーザーに対して、期間限定で送料無料を訴えるバナーを配信すれば、購買アクションをするユーザーを増やせるかもしれない。
実際にやってみて、それで望通りの結果が出れば、継続して実施していけばいいし、そうでないのなら、ユーザーを別のセグメントで切り分けて、別の施策を打っていくことでPDCAをまわしていく。
DMPを使って具体的に何を実現したいのかが鍵
巷でDMPが流行っているみたいだから、なんとなく自社でもやってみたいというような軽いノリでの相談を受けることが少なくないと小澤氏は言います。しかし、そういった形ではうまくいかないケースの方が圧倒的に多かったそうです。
DMP活用の鍵は、DMPが保有するデータを使って何を実現したいのか、
どんな施策を実施したいのかを関係者が当事者意識をもってイメージを鮮明を思い描けること、
そこにあるというのが小澤氏の一つの結論でした。